2020.05.24
お知らせ
とても怖〜い 猫ちゃんとフィラリアのお話
以前、こちら(https://wp.me/p62hvi-1g7)で、ワンちゃんと猫ちゃんのフィラリアのお話をさせていただきました。
今回は、その後反響の大きかった猫ちゃんのフィラリア症に関して、詳しく書かせていただきます!
「フィラリア症」を引き起こすのは、フィラリア(犬糸状虫)という寄生虫です。
そもそもフィラリア寄生虫は種特異性(=特定の種類にしか感染しないという、好みのようなもの)が高いことが知られており、名前から犬だけの病気と思われがちです。
しかし、ごく稀に猫もかかることもあるのです。
フィラリアは、蚊の媒介により猫の体内に侵入します。
侵入したフィラリア幼虫の一部は成長し、心臓や肺動脈に移動。
呼吸器症状をはじめ、命にかかわる様々な影響を及ぼします。
猫ちゃんたちがフィラリアに感染しても、その中で成虫まで育つものは少なく、感染に気づかないことも多いといわれています。ただし、死んだ成虫が肺動脈に詰まると、突然死を招くこともあります。
突然死を招かなくとも、嘔吐、咳、呼吸困難、食欲不振、体重減少などの症状をおこすことがありますが、これらの症状=フィラリア感染症と断言することは大変難しく、発見は困難です。
フィラリア症は、命に関わる危険な病気なのです。
・「うちの子は室内飼育だから大丈夫!」それ、間違っています!
アメリカの獣医学研究期間の論文(Atkins CE, et al. J Am Vet Med Assc. 2000;217(3):355-8)では、フィラリア症に感染している猫の約27%が、完全室内飼育だったという調査結果がでています。
屋外だけではなく、室内にいても蚊はどこから飛んでくるかわかりません。
高層マンションであっても、ビル風にあおられて蚊が上層階までのぼってくることもあります。
猫ちゃんが蚊に刺されない環境を完璧に作ることは不可能。
「完全室内飼育だから大丈夫」という油断は禁物です。
猫ちゃんのライフスタイルに合わせて月1回、必ずお薬を与えるようにしましょう。
例えば、完全室内飼いの猫ちゃんは、フィラリアと一緒に、室内でも感染リスクのある、ノミ、おなかの虫を駆除できるタイプのお薬の方が良いでしょう。
反対に、外に出る可能性のある猫ちゃんは、フィラリアと一緒に、外出時に感染リスクのある、マダニ(人畜共通感染症のリスクもあります!)も駆除できるタイプのお薬の方が良いでしょう。
現在は、簡単なスポット薬で、そのどちらのケースにも対応できるようなお薬もございます。
これを機に、猫ちゃんのフィラリア予防に関しても、一度見直してみてはいかがでしょうか?
Reservation ご予約・お問い合わせ
ご予約はフォーム、またはお電話からご利用ください。
お問い合わせはお電話にてお願いいたします。
-
Reservation ご予約・お問い合わせ
ご予約はフォーム、またはお電話からご利用ください。
お問い合わせはお電話にてお願いいたします。- 電話受付時間
- 9:00~18:00
- 夜間救急診療
- 20:00~翌5:00