猫ちゃんが急に血の付いた便、いわゆる血便をしてしまう事があります。
今回はそんな時に考えられる病気や、その時にどうすれば良いかを解説していきます。
目次
・血便の種類
-普通の便に薄く血が付着している
-下痢や粘膜便に血が付着している
‐黒色タール便
・血便の原因
-ストレス
-病気
-寄生虫
-異物接種
-中毒
・まとめ
血便の種類
血便は主に3種類に分けられます。
①普通の便に薄く血液が付着している。
形がしっかりとしている便に鮮血もしくは薄赤色の血が付いている場合があります。
このような時は便が硬すぎないか?もしくは力んでいる時間が長すぎないか?肛門から持続的に出血がないかなどを確認しましょう。
基本的には一時的なものの可能性が高いですが、継続的に続くようならば病院で検査を受ける方が良いでしょう。
また、排便時に長時間力んでいないか、便が硬すぎないかチェックしましょう。
②下痢や粘膜便に血が付いている便
便自体が緩かったり、半透明の粘膜が出ている便に、鮮血が付着しているケース。
腸に何らかの病気を抱えていたりするケースもあるため、病院での検査をおすすめします。
③黒色タール便
便全体が赤黒い色をしており、下痢状の便を指します。
活性炭と呼ばれる、炭が入った物を食べた後に黒色便をしますが、そういった事がなく黒色でタール状の便をしていた時はすぐに病院に行くべきです。このような便をしたときは、元気もない時が多いです。
便検査のみではなく、全身検査を行う方が良いでしょう。
原因
血便の原因はいくつかあります。
ストレス
猫ちゃんは環境の変化にはあまり柔軟ではありません。
慣れない人が来たり、食事が変わったりするだけでもストレスで調子が悪くなってしまう子もいます。
ゆっくりと慣れさせてあげる事が、猫ちゃんにとっては良いですね。
病気
血便を起こしてくる病気は数多く「血便があるからこの病気」とは言えません。
しかし血便を呈する症状でよくある病気では、胃腸疾患や肝臓病などの消化器疾患や腫瘍により血便が起こる事があります。
また熱中症や、多臓器不全を起こしてしまった時にも起こります。
このような時は黒色タール便や下痢便をしている事が多いです。
このような時は非常にぐったりしており、意識状態もかなり悪いです。
すぐに病院に行かなければ命の危険があります。
それ以外にも、病気の時は元気や食欲がなくなったり、嘔吐があったり、血便以外の症状が見られることも多いです。
寄生虫
病気と関連しますが、腸などのお腹に寄生虫が寄生することにより血便が起こる事があります。
線虫類や回虫類、鉤虫や瓜実条虫など寄生虫の種類は多岐にわたります。
成猫では下痢などの症状を呈することは多くないですが、鉤虫に寄生されるとタール状の便が出ます。
また、幼齢の子では下痢もよく見られます。
異物接種
プラスチックやひも状異物を誤って食べる事で、腸が傷付き血便が出る事があります。
特に普段から異物をかじりやすい子がいる場合は、身の回りで無くなっているものがないか確認しましょう。
中毒
異物接種に関連しますが、中毒性のものを食べる事で血便をすることがあります。
ネギ類やチョコレート、殺鼠剤などの薬品類、観葉植物など身近にあるものでも危険なものが多数あります。
普段の猫ちゃんの行動を観察し、こういったものは猫ちゃんの行動範囲に置かないように注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
一言で血便と言ってもいくつか種類があります。
また原因は多岐にわたり、特に病気が原因の時は様々な検査をしなければ見つからない事も多いです。
普段の猫ちゃんの様子をしっかりと観察してあげる事で防げたり、早期発見が可能になる事も多いです。
少しでもおかしいなと感じたら動物病院に相談するとより安心すると思います。
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